第565章 見覚えのある背中

福江良平は返信した。

「心配するな。おまえに申し訳ないことはしてない。夜は彼女が主寝室、俺は客室だ。触りもしない」

千葉清美が怪訝そうに言う。

「じゃあ、どうやって子どもを作るの?」

「体外受精だ」

千葉清美はほっと息をついた。

「あなたの精子を使うの?」

「いや。金田千児が、病院の精子バンクで自分で選ぶって言ってた」

「金田介利にバレない?」

「やつは金田千児の子どもが欲しいだけだ。正確に言えば、金田家の血が入った子どもだな。父親が誰かなんて、どうでもいい」

千葉清美は画面を見つめたまま、指先に力を込めて打ち返す。

「良平、会いたい。今すぐS市を出て、わたしのところに...

ログインして続きを読む