第570章 乗り込む

雫はそれを聞くなり、背筋をぴんと伸ばして座り直し、雲田幸也の腕を引き寄せた。

「五代さん、見て。わたしと兄さん、似てますか?」

五代さんは小さく息をつき、

「似てる。すごく似てる。俺が幸也に初めて会ったときから、もう気づいてた」

と答えた。

雫は目を丸くする。

「五代さん、兄さん……もう会ってたんですか?」

雲田幸也は穏やかに笑った。

「B国の病院へ君を迎えに行く前に、清美さんがここに住まわせてくれていたんだ。ただ……そのあと福江家の人間が俺を連れて行ってしまって……」

視線を落とし、ぎこちなく服の裾をいじる。

「家族だと思った。きっと優しくしてくれるって……でも、違った...

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