第199章 アマゾンの涙

【牧野結菜の視点】

平山里穂子からのメッセージが届いて、もうしばらく経つ。

それでも私は、送られてきたニュースのスクショから目を離せずにいた。

『謎の買い手、1億で「アマゾンの涙」を落札』

添えられた写真には、エメラルドのネックレス。

深い緑の宝石は鳩の卵みたいに大きくて、周囲の小さなダイヤが雫のように取り巻いている。

ペンダントの裏側には、針先ほどの小さな文字が刻まれていた。

――「Y」。

指が反射的にスマホを握り締める。

それは、私のネックレスだった。

母が残してくれた、たった一つの形見。

小さい頃はずっと身につけていた。

でも大きくなるにつれて失くすのが怖くなっ...

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