第60章 彼女のリアルタイム位置を調べてくれ

(福山真司の視点)

スマホから流れる無機質な切断音を聞きながら、俺は凍りついたように立ち尽くした。

 切った……? あいつ、まさか俺の電話を切りやがったのか!

頭の血が一気に沸いて、俺は狂ったように同じ番号へかけ直す。

『申し訳ございません。おかけになった電話は、現在つながりません……』

「――ッ!」

次の瞬間、

ガシャァン!

俺は腕を振り払うように机を薙ぎ、パソコンも書類もコーヒーカップも、まとめて床へ叩き落とした。

牧野結菜――!

俺を裏切る気か。よくも、そんな真似ができたな!

ただの意地だと思っていた。

家を出て、俺を困らせて、頭を下げさせるための駆け引き。そう...

ログインして続きを読む