第335章

まさかこの社長がここまで理不尽な人間だとは、黒川綾の予想を遥かに超えていた。

これ以上時間を無駄にする気になれず、彼女は勢いよく立ち上がった。

「雪葉さん、この人とこれ以上話しても無駄よ。そもそも問題を解決する気なんてないんだわ」

「こちらが顔を立てて、偽情報を早急に撤回するチャンスを与えてあげたのに。それを無下にするなら、こっちにも考えがあるわ」

「正攻法で自分たちの権利を守るまでよ。白を黒と言いくるめられるなんて、絶対に信じない」

これまでこんな理不尽な扱いを受けたことのない黒川綾が、このふざけた妄言を黙って聞いていられるはずがなかった。

黒川綾の怒りもあらわな態度を前に、社...

ログインして続きを読む