第383章

仇敵を前にして、怒りで理性が吹き飛ぶ。

吉野文詠は黒川綾の姿を捉えるや否や、血走った目を剥き出しにし、狂ったように飛びかかった。

だが、その手が黒川綾に触れるより早く、職員たちに取り押さえられ、強引に椅子へ押さえつけられた。

「大人しくしろ、でないと今すぐ部屋に連れ戻すぞ」

「やめて、やめて! せっかく会いに来てくれたんだから、少し話をさせてよ」

散々痛めつけられて恐怖が染み付いているのか、吉野文詠は慌てて命乞いをする。しかし、再び黒川綾へ向けられたその視線は、依然として異常なまでの凶暴性を帯びていた。

「こんな姿を見て、さぞかし胸がすいたでしょうね! 自業自得だって思ってるんで...

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