第407章

「あなたが拓真の叔母様ですね。初めまして、あたしはテレビ局の記者で、林田安織と申しますわ」

水原雪乃は眉をひそめ、横目で黒川綾をちらりと見た。彼女が無関心な様子なのを確認すると、雪乃は愛想よく林田安織の手を取った。

「あなただったのね。この前、あるパーティーでご両親とお会いしたのよ。話も弾んで、あなたがもうすぐ帰ってくるって聞いたわ。結婚式はいつなの? 必ずお祝いを贈らせてもらうわね」

「ありがとうございます! こっちに来て、水原兄さんが入院したって聞いたから、お見舞いに来ましたの」

水原兄さん。

その艶めかしい呼び方に、黒川綾は薄く目を開けた。

よく見ると、この女にはどこか見覚...

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