第513章

やがて、背中に男の熱い胸板がぴったりと張り付いてきた。

「綾、お前が欲しい……」

密着した身体越しに、黒川綾は水原拓真の身体の変化をはっきりと感じ取っていた。

腰の裏側に、その熱く硬いものがぐいぐいと押し当てられている。

だが、黒川綾には全くそんな気分になれず、目すら開けずに冷たく言い放った。

「ダメ」

暗闇の中に、仕方なさそうな軽い苦笑いが漏れた。

翌朝。参加者全員が荷物をまとめ、帰宅の準備を始めた。

黒川綾と水原拓真も例外ではない。

子供たちは名残惜しそうにしていたが、先生から「これからもこういうイベントをたくさんやるからね」と約束されると、多くの顔に再び笑顔が戻った。...

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