第516章

部屋の中。

輝星は学校の宿題である短い作文を見せてくれた。

先生が出した課題は、心の中にある幸せな家庭を描写することだ。

輝星の書いた文章では、パパとママ、そして自分がいるこの家こそが、世界で一番幸せなのだという。

家族三人が仲良く幸せに暮らせることこそ、最高の生活なのだと。

黒川綾は目頭が熱くなるのを感じた。

「本当に、幸せだと思ってるの?」

「もちろん!どんなことがあっても、パパとママがそばにいてくれるし。それに一緒に旅行もできるから。ママも言ってたじゃない、これからはもっとたくさん山登りに行こうって」

言うまでもなく。

輝星はアウトドアレジャーが大好きだった。

黒川...

ログインして続きを読む