第536章

ザァァァァッ。

バスルームから絶え間なく水音が響いてくる。

水原拓真はソファに気怠げに腰を下ろし、バスルームの扉を見つめていた。

扉を隔てていても、そのしなやかな曲線と透き通るような白い肌を容易に想像できる。

かつて、二人は一緒に入浴するのを何よりも好んでいた。

掌の中で弄ばれる純白の肌、そして……すらりとした美しい脚。

その光景が脳裏を何度もよぎる。

喉仏が上下に動き、瞳からは欲望が溢れ出そうになっていた。

どれくらいの時間が経っただろうか、バスルームの扉が開いた。

黒川綾がバスタオルを巻いて出てきた。その肌はほんのりと赤らみ、墨のように漆黒の髪がラフに乱れ、そこから水滴...

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