第558章

汚れ仕事はすべて自分に押し付けられる。

そのくせ、儲け話は全部息子のものだ。

林田安織は、そんな理不尽にもとうの昔に慣れっこになっていた。

だが、もらうべき見返りはきっちり要求させてもらう。

「お父様、この件については私が解決してあげてもいいけれど。その代わり、お母様のあの小さな会社を私に譲ってくれないかしら……」

「お前……」

林田当主は顔を曇らせた。「私たちは家族だろう。ほんの少し骨を折るだけで、見返りを要求するのか」

「お父様、どうしてそんなふうに私を悪者にするの? 私はただ、お母様の遺したものが欲しいだけ。お父様も知っているでしょう、お母様が私に残してくれたものは多くな...

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