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モーガン視点

布が肩から滑り落ち、私は必死に思考を逸らそうとした。これまで誰かにこの傷跡を見られた時のことを思い出さないように。どうやってついた傷なのかさえ、覚えていないのに。

彼は視線を落とした。その瞳は光を宿して燃えている。彼の指が私の肩をなぞる。彼の視線は傷跡へと漂い、腰のくびれからウエストへと描かれる曲線を追った。

そして、彼は唇を舐め、微笑んだ。

「まさか、と思っていたが……」

「何が?」

私は彼から身をすくませないようにしながら尋ねた。

「君がこれ以上完璧になることはないと思っていたんだ」

彼はそう囁くと頭を下げ、唇で私の首筋をなぞった。

「君は刻印されているんだ」と彼は囁...

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