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ツネオ

「どうするつもりですか?」

父の視線が鋭さを増した。「調査はした。極秘にな。我々の中に少なくとも一人は裏切り者がいることは分かっている。会合の前にあぶり出せればいいのだが。この手の裏切りは全てを揺るがしかねない……とりあえず、他の同盟者たちにも使いを出して、より徹底的に調べさせるつもりだ」

私は頷きながら、我々の知らないところで他に誰が苦しんでいるのだろうかと考えた。その時突然、情報の奔流が頭の中を駆け巡り始めた。それがタロフからのものだとすぐに分かった。私は羊皮紙と筆に手を伸ばし、すべてを書き留めた。父は興味深そうにそれを見ていた。

情報の流入がついに止まると、私は寒気を感じ...

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