CH50

モーガン

熱が私の体中を駆け巡った。居心地の悪さに、私は身じろぎした。心臓が早鐘を打ち、肋骨を激しく叩く。あまりにも熱い。思考がまとまらない。

「父上」ツネオが唸るように言った。「俺は――」

「わかっている、ツネオ」王は疲れ切った声で言った。「アリ、王妃に謝罪せよ。さもなくば地下牢行きだ。アマラ、自制できぬなら退室せよ。お前も同じ目に遭うぞ」

「ですが――」

「お前を家族の一員として育ててきたが、その慈悲は無駄だったようだな。これ以上その態度を続けるなら……」

彼は脅し文句を最後まで口にしなかったが、それは重苦しくその場に漂い、暴力の予感を孕んで背筋を凍らせた。

アリの顔が青...

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