CH78

ツネオ

モーガンが浴槽の中でうとうとし始めると、俺の胸に不安が広がった。熱気もどこか異様だったが、彼女から発せられる張り詰めた空気が、まるで俺を拒絶しているかのように肌を刺したのだ。俺は眠る彼女を見守り、頬の火照りが引き始めるのを確認したが、心配は消えなかった。彼女の頬を伝った涙の跡が、俺の心をかき乱す。モーガンは俺に対して随分と心を開いてくれるようになったが、今のこの無防備な姿や、瞳にかかった靄(もや)のようなものには、どこか違和感を覚えずにはいられなかった。

俺は彼女が寒さで震え出しそうになるまで眠らせておき、それから浴槽からすくい上げると、俺の上着でその体を包み込んだ。彼女は小さく呻...

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