CH91

モーガン

涙がようやく収まると、父さんは体を離し、自分の顔をぬぐった。

「さて、医者に診てもらいに来たんだろう。なら治療してやらないとな……たとえお前が、今や不死の身だとしても」

「それ、どういう意味?」

父さんは私から背を向け、乳鉢と乳棒に向き直った。「ここで目が覚めた時、仕事をあてがわれてな。生前、他の善行に忙しくて手が回らなかった良いことへの、ご褒美だそうだ」父さんは笑った。「ここの管理部はなかなか面白いことを言う。次の生に向けて徳を積むか、永遠の生をここで過ごすか選べと言うんだ。新しい仕事の一部は、診察に来る魂の種類を見分けることでもあってね。お前に起きている変化も見えるよ。父...

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