CH99

タロフ

長老たちは恐怖に怯えきっていた。私はもう少しで笑い出すところだった。

それでいい。奴らは怖がらせておくほうが都合がいいのだ。ケイジが再び台頭してくるのは時間の問題なのだから。

『何だと?』私の意識の奥底でツネオが吼える。

天人としてのあり方を、お前はまだ学ぶ必要があるようだな。

「『大集会』は数週間先まで開催されない」

「なぜそんなことが言い切れるのですか?」長老の一人が鼻にしわを寄せて尋ねた。「彼らがいつ到着するかなど、分かるはずもありません」

私は小首をかしげ、彼を見やった。「そちらも分かっていないようだが?」

彼は顔を赤らめた。

「『亀の一族』は島から海路で来るが、陸路の...

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