第110章 世界の平和を望む

渡辺千咲は、倉庫にしまってある服が結構な量あることを思い出した。中島暁から大量に受け取っていたし、終末世界の方でもとっくに服飾工場が建てられている。

「服を売るのもいいわね。子供服、婦人服、紳士服、どれでもいけるわ!」

「いいなら、H町に店舗を借りてあげるから、やってみない?」

「私にできるかしら?」鈴木心優は少し乗り気になったが、同時に不安も感じていた。

「できないわけないでしょ?工場を探して、商品を供給してくれる人がいれば、お母さんは売るだけでいいんだから!」渡辺千咲は笑った。

「やってみろよ!若い頃、お前は自分の服屋を開きたいって言ってたじゃないか!」渡辺信一が励ます。

商...

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