第125章 互いに協力する

「今回の任務が終われば、あなたはもうH国には戻れないでしょう」渡辺千咲は確信を持って言った。だから、彼を手伝うことは彼女にとってメリットしかなく、デメリットはない。

ブラックリストに載せられた人間が、一部の国へ行こうとするのは難しいのだから。

夜闇瞬の顔が冷たく沈み、一歩、また一歩と渡辺千咲に近づいていく。

「私はあなたがY国で生きていくのを手伝える。あなたは私のために武器を調達する。それだけ! 他に意味はないから!」渡辺千咲は大きな瞳をぱちくりさせながら言った。

「俺がお前を信じるとでも?」男は冷たく言い放った。

渡辺千咲がお金を払って購入した情報には、レッドハートやブラッ...

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