第144章 中島暁が渡辺千咲の時空に来た!!

「ない! 結婚もしてない! 彼女もいたことがない!」中島暁は慌てて釈明した。

彼はこれまでずっと部隊にいて、周りは男ばかりだった。潜入任務で他の女性と接する機会はあったが、興味を持ったことは一度もなかった。

中島暁の言葉を聞いて、渡辺千咲はほっと胸をなでおろした。

「以前、国境で任務に就いていた時、人身売買されていた子供たちを救出したことがあるんだ。一番大きい子でも四、五歳で、小さい子はまだ生後数ヶ月だった」

「俺たちの部隊は男ばかりで、自分たちで面倒を見るしかなかった。七、八人の赤ん坊を、八人で交代で世話したんだが、あの時は本当に頭を抱えたよ」

「半月もすれば、屈強な男たちもすっ...

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