第230章 夜闇瞬の心に問題がある

「ちょっと疲れたから、先に戻って休むわ」

月島雨は、渡辺千咲の様子が少しおかしいことには気づいていないようだった。

「うん、じゃあ早く休んでね」

夜闇瞬はすぐにはその場を離れず、渡辺千咲を引き止めた。

「少し話さないか?」

「翡翠鉱山の今後のことだ」

本当はそんな気分ではなかった渡辺千咲だが、鉱山の話と聞いて、気力を奮い立たせた。

「わかった」

二人は庭へ出た。時刻は深夜。

辺りは静まり返り、空には無数の星が瞬いている。

「翡翠鉱山の人間は、そのほとんどが人身売買か、騙されて連れてこられた者たちだ。こいつらをどうするつもりだ?」

「もちろん解放するわ。鉱山を引き継いだ以...

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