第275章 私はこの世界の人間ではない

「それで、あなたは内応して斎藤啓一と結託し、私の養子を誘拐し、私のベビーシッターを殺したというわけ?」

「斎藤さん、斎藤さんはどうなったの?」

岩崎心は渡辺千咲の心を読むことはできないが、他の人々の心は読める。

瞬間、岩崎心の顔は真っ青になり、全身の力が抜けてその場に崩れ落ちた。誰も彼女を支えようとはしない。

「斎藤さん、斎藤さん」

「斎藤さんが死ぬはずない! 彼は死ねない、私を待ってるって言ってたのに」

岩崎心は悲嘆に暮れて泣きじゃくった。

「あなたには力があるくせに、どうして私たちを異世界に連れて行ってくれないの? そうすれば、こんなひどい世界で暮らす必要なんてどこにもない...

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