第360章 これは本物の爆弾

「どうか、どうか私の娘婿を助けてください!」

「彼に何かあってはならないんです、お願いします!」

 渡辺信一は緊張した面持ちでそう言った。彼はたった今連れ出されたばかりだった。娘婿が爆弾を持っているため、その場を離れるわけにはいかないのだ。

 この娘婿のことは、心から気に入っていた。

 傍らの警察官は、渡辺信一に誰か恨みを買うような相手はいないかと尋ねていた。

「いません。うちは誰かの恨みを買うようなことはしていません」

「誰かがうちの暮らしぶりをよく思わなくて、偽物の爆弾で脅かそうとしてるんじゃないでしょうか?」

「そうだ、そうだ」

 自分たちの家が裕福になったことで、嫉妬...

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