第65章 新商品の陳列

渡辺千咲は家に帰り、向こうの世界のことが少し心配になった。何しろ、新たに変異ゾンビが現れたのだ。

あれは攻撃力が高そうで、見た目も恐ろしい。

銃や弾薬は買えないけれど、バットやヘルメットくらいなら、向こうでも役に立つのではないだろうか?

渡辺千咲はすぐさま一批を倉庫宛に注文した。品物が届けば、中島暁のところへ送るつもりだ。

午後には陶器店へ向かい、今日の新商品を並べ、それから数点の絵を画廊に届けなければならない。

彼女は陶器を町の倉庫に運び込み、そこから人を手配して店まで運んでもらうことにした。

「姉さん!」一人の少年が渡辺千咲を見つけ、嬉しそうに声をかけた。

「あら、あなたじ...

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