第73章 なぜ渡辺千咲が副基地長であることがわかったのか!

道中、お菓子をつまみ、ミルクティーを飲みながら進んでいると、いつの間にか昼になっていたが、不思議と誰もあまりお腹が空いていなかった。

千堂正明はこっそりと一つ、月ちゃんに持って帰ってあげようと懐にしまい込んだ。

娘がお菓子を食べる姿を想像するだけで、きっと喜ぶだろうと思えた。

「このお菓子、辛いけど癖になるな」

「それにこのミルクティー、牛乳とお茶で作ってるのか? 前に飲んだやつとは違うみたいだけど」中島利里が興味深そうに言った。

「そちらにもミルクティーがあるの? どんな味?」渡辺千咲も興味をそそられた。

「ええ、でも正確には薬茶って言うんです」

「俺も覚えてる。俺たちのL国...

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