第137章

「憂、お前さっきからスマホばっか見て、誰からの連絡待ちだぁ?」

 成田響はすっかり出来上がっているらしく、桐谷憂の肩に馴れ馴れしく腕を回してきた。

 桐谷憂は露骨に嫌そうな顔をして、その腕を振り払う。

「お前には関係ない」

「冷たいこと言うなよぉ。せっかく今日、俺たちと飲みに来たのに、一杯も飲まねえなんてシラけるだろ!」

 成田響は手をひらひらとさせ、新しいグラスに酒を注ぐと、それを強引に突き出した。

「ほら、飲めって!」

 桐谷憂の眉間に刻まれた皺が深くなるのを見て、永瀬睦がさっとグラスを横から奪い取った。

「憂は疲れてるんだから。この一杯は私が代わりに飲むわ」

 彼女は...

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