第150章

「空見灯さん、ご協力願います。今すぐドアを開けてください!」

 男の野太い声が響き、空見灯は夢でも見ているのかと思い、寝返りを打ってそのまま眠り続けようとした。

 だが、ノックの音は執拗に鳴り止まない。

 彼女は苛立ちながら上半身を起こし、本当に誰かがドアを叩いていることを確認すると、ようやくベッドを降りてドアを開けた。

「何のご用ですか?」

「どうも。清宫真です。こちらが警察手帳になります」

 ドアの外に立っていた二人の警察官が手帳を提示する。空見灯はわずかに眉を顰めた。

「刑事さん、私に何か?」

「あなたに企業秘密の窃盗容疑がかかっています。産業スパイだという通報がありま...

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