第258章

二人の警官が素早い身のこなしで桐谷青山を取り押さえたが、彼はなおも激しく抵抗を続けていた。

「重要資料だと? その書類は間違いだと言ったのはお前だろう! そんなものに一文の価値もない!」

「俺が薬で眠らせたという証拠がどこにある? 空見灯、これは誣告だ、名誉毀損だぞ!」

「自分のミスだろうが。桐谷憂、彼女を庇うために話を逸らす気か?」

桐谷光希も立ち上がり、声を荒らげる。

「桐谷社長、父は一応あなたの目上の人間に当たるのですよ……」

「法を犯せば、誰であろうと牢屋行きだ」

桐谷憂は眉を軽く上げた。

「ましてや、彼が使用したガスボンベが、執務室の金庫から発見されたとなれば尚更だ...

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