第13章
白石瑞希は、実年齢よりもずっと老けて見えた。
「何しに来たの? 私を笑いにでも来たわけ?」
白石瑞希の声は嗄れ、その瞳には憎悪の光がちらついていた。
医者からは、彼女が脊椎を骨折し、生涯車椅子での生活を余儀なくされる可能性があると聞かされている。
それでも、私は彼女に同情を感じなかった。
「いいえ。ただ、あなたがまだ生きていることを確認しに来ただけです」
私は静かに答え、意図的に真珠のネックレスの粒を指で滑らせた。
彼女は私のその仕草に気づき、瞳の中の憎しみを一層深くした。
「他人の幸せを奪う女! あなたさえいなければ、誠さんは私と一緒になれたのに!」
彼女は...
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