第10章

ベッドに横たわり、ここ二日間の出来事を振り返って、藍原華月は一つの結論に達した――碧井老人という太いとまり木に頼るしかない。

 碧井家において、碧井天川を抑え込める唯一の存在は、父親である碧井老人だけだ。

 天川がどれほど強引で横暴であろうと、実の父親の言葉を無視することはできないはずだ。

 彼女は決意した。明日から碧井老人のご機嫌取りを徹底しよう。それが碧井家での彼女の立場、ひいては藍原家の安危に関わるのだから。

 翌朝早く、藍原華月は家政婦の上原を捕まえ、碧井老人の好みをリサーチした。彼が高血圧で脂っこいものを控えていると知ると、自ら厨房に入り、あっさりとしたスープを作ることにし...

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