第104章

命令を受けた運転手は、すぐに車をUターンさせ、碧井家の方向へと車を走らせた。

 やがて車は、碧井家の邸宅の前に滑らかに停車した。藍原華月が心地よさそうに寝息を立てているのを見て、碧井天川は彼女を起こすのを忍びなく思い、車を降りるとそのまま彼女を横抱きにした。

 夢心地の中、藍原華月の手が無意識に碧井天川の胸元をまさぐり、むにゅりと掴む。彼女はへへとだらしなく笑い、寝言を漏らした。

「旦那さまぁ……いい体してるぅ……」

 碧井天川は腕の中の愛しい人を見下ろした。まさか、夢にまで自分が現れているのか?

 夢の中でまで俺の体を貪るとは。親父の言う通り、少しも慎みがないな。

 夢の中にい...

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