第19章

 藍原華月が状況を飲み込むより早く、碧井天川はすでに彼女を横抱きにし、大股でベッドへと歩き出していた。

 ここでようやく、彼女は彼の言う「終わり」の意味を悟った。

 これから起こることを想像し、藍原華月の心は拒絶一色に染まる。

 男女の営みとは、本来愛の上に成り立つべきものだ。

 互いに顔を見るのも嫌なほど憎しみ合っているのに、どうしてそんな行為を楽しめるというのか。

「碧井天川! 離して、大声を出すわよ!」

 藍原華月は必死に身をよじり、碧井天川の腕から逃れようともがく。

 だが、彼女の非力な抵抗など、碧井天川の前では無に等しく、何の意味もなさなかった。

「叫べばいい。どう...

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