第79章

 藍原華月の手料理に満足げな碧井老人の様子を見て、柊木汐里も思わず感嘆の声を漏らした。

「月ちゃんがこんなに料理上手だとは思わなかったわ。あんなに繊細な点心を作れるなんて、お義父様、これからは口福ですね」

 褒められて少し調子に乗った藍原華月は、点心の乗った皿を柊木汐里の前に差し出した。

「お義姉さんも、一つどうですか?」

「私は遠慮しておくわ。最近ダイエット中なの。お義父様がそんなにお気に召したなら、お義父様のために残しておいてあげましょう。そうしないと、明日また『食べたい』って騒ぎ出しかねないもの」

 それを聞いて、藍原華月も無理強いはしなかった。女性にとってダイエットは一生の...

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