第11章

二ノ宮峰と少し話した後、二ノ宮涼介は病室を出た。エレベーターの前に差し掛かった時、彼は突然、見覚えのある姿を目にした。

二ノ宮涼介は眉をひそめた。「九条遥……」

その時、携帯にメッセージが届いた。

松本洋子「問題は解決しました。いつもの方法で。」

二ノ宮涼介は諦めきれずに尋ねた。「彼女はお金を受け取ったのか?」

松本洋子:「うん、とてもあっさりと受け取ったわ。帰る時もすごくスムーズだったし、あなたが言ってたほど厄介じゃなかったわよ?二ノ宮社長、調査を間違えたんじゃない?」

二ノ宮涼介は少し苛立ちながら携帯を閉じ、その人物がいる場所を見つめた。

「九条遥、お前ってやつは……」

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