第54章

午後、呼吸器科と胸部外科がすぐに合同会診を行った。

最終的に九条遥は肺がんと診断された。

合同会診の医師が病室に来て九条遥の対面診察を行い、こう励ました。「まだ若いし、今は末期ではありません。積極的に化学療法を受ければ、十分に希望がありますよ!」

「もし、化学療法を受けずに、自分の抵抗力と免疫力だけで生きるとしたら、あとどれくらい生きられますか?」

九条遥がこの質問をしたとき、彼女はあまりにも平静で、医師を驚かせるほどだった。

しかし医師は彼女に答えた。「状況によりますが、半年から一年くらいでしょう。もちろん、奇跡的に三年から五年生きる可能性もゼロではありません」

半年?

それ...

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