第101章 再び大蛇に遭遇する

もちろん、これは何の証拠もない、俺の当て推量にすぎない。

軍隊アリが完全に撤退した後、俺は方角を確かめ、再び北へと向かって歩き出した。

もっとも、今の俺の心境は以前よりもずっと慎重になっていた。

一言で言えば、堅実。

半日ほど歩き、夜の帳が下りようかという頃、俺は小さな洞窟を見つけた。中に巣食っていた数匹の毒蛇を始末し、簡易的な避難所の設営を始める。

「この無人島、危険も多いけど、洞窟も多いわね! この洞窟が見つからなかったら、今夜はどうなることかと思ったわ!」

水原琉衣の笑顔には、安堵の色が浮かんでいた。

しかし、その安堵もすぐに終わりを告げる。

行方の知れないクロを思い出し...

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