第113章 白い大蛇

しばらく休んで、体力はずいぶんと回復した。

古川陽は地面に横たわり、目を閉じて何かを考えているようだった。

一方、俺が驚いたことに、この間、木川武はずっとそこに静かに座り、石のように微動だにしなかった。

「行くぞ!」

俺は立ち上がり、古川陽を背負う準備をした。

「引き返すのか? あそこの騒ぎはまだ終わってないんじゃないか!?」

古川陽が目を開け、訝しげに尋ねてくる。

「遠くから様子を窺う。終わっていたら外に出るし、終わってなければ待つだけだ」と俺は説明した。

古川陽は頷き、手を伸ばして俺の背中に這い上がった。

引き返し始めると、木川武が後ろからついてきた。

逃げるときは必死...

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