第18章 生死を共にする

「どうしてそんなこと言えるの?それに昨夜、あの熊を驚かせたのはあなたでしょ?晴馬さんが引き付けてくれなかったら、私たち命なかったわよ」鈴木美矢は眉をひそめて言った。

「俺が驚かせたからどうした?俺は西村なんかに助けてもらう必要なんてない。自分で何とかできた。奴が勝手に出しゃばったんだ、誰のせいでもない。それに美矢、忘れたのか?あいつが前にどうやって俺たちを扱ったか?あいつがお前の首に刃物を突きつけたときのことを忘れたのか?」

千葉弘也は表情を険しくして、最後に少しの憐れみを込めて言った。「ふん!あいつが俺のせいで怪我して倒れなかったら、とっくにあのナイフを奪ってたところだ」

千葉弘也の...

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