第20章 昏睡

茂密なジャングルの中、私は水原琉衣の手を引いて必死に走り続けていた。

先の戦いで負傷した私は、感染が悪化し、体力も底をつき、もはや自力で前に進むことさえできず、視界は闇に覆われていた。

ついに耐え切れなくなり、足を滑らせて地面に倒れ込んだ。

水原琉衣は動揺して私を見つめ、その瞳には混乱と絶望が満ちていた。

私は残された力を振り絞って彼女に叫んだ。「逃げろ!俺のことは構うな!」

しかし、水原琉衣は断固として首を横に振り、頬を伝う涙を流しながら、必死に私を引っ張り、一緒に逃げようとした。

だが、彼女の力では私のこの疲れ果てた体を動かすことはできなかった。

私は再び彼女に向かって怒鳴...

ログインして続きを読む