第38章 蛇の腹一日ツアー

目を開けると、そこは真っ暗闇だった。

死後とはこういう場所なのだろうか?地獄か、それとも天国か?

なぜこんなに臭いのだ?

おかしい、自分が動いている感覚がする?

記憶が潮のように押し寄せてきて、突然目が覚めた。手を伸ばして顔に触れると、ねばねばした液体が。腥くて臭い!

すぐに気づいた、私は死んでいない!

「まさか、あの大蛇の腹の中か?」

すぐに自分の考えを確信した。

「くそっ、まさか俺が食われる日が来るとはな」

乾いた笑いが漏れた。助かった、という安堵はどこにもない。ぬるりとした壁が、身じろぎするたびに肌に絡みつく。死ぬよりも惨めな終わりが、すぐそこにあった。ここで溶かされ...

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