第59章 避難所に戻る

翌日、一晩中あれこれとやったにもかかわらず、少しも疲れを感じず、機敏に洞窟内のテントや衣類を巨大な荷物袋に詰め込んだ。

そう、私の実力がまた一段階上がったせいで、昨晩は降参するほど彼女を攻めたのだ。

「行こうか?歩けないなら抱っこして行くけど?」私はにこやかに言った。

水原琉衣は私を睨みつけ、頬を真っ赤に染めながら小さく頷いた。

私はお姫様抱っこで彼女を腕に抱き上げ、傍らであくびをしているクロに言った。「ついてくるんだぞ、今度はまた迷子になるなよ!」

クロは首を振った。

こうして私たち一行、二人と一匹の熊は避難所へと向かった。

来た時は大蛇の痕跡を探していたため速度は遅かったが...

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