第82章 長いくちばし怪の弱点

目を凝らすと、古川陽だった。

今のところ果実を食べていない古川陽では、その力、持久力、防御力といったすべてが俺に大きく劣っており、俺のように無鉄砲な攻撃はできない。

それでも、彼はかなりの数の長嘴怪を仕留めていた。だが、疲労は蓄積していく。

彼はおろか、今の俺ですら疲労困憊なのだ。古川陽はなおさらだろう。

この時点で彼はすでに疲れ果て、もはや力尽きかけていた。他の長嘴怪を防いでいる隙を突かれ、疲弊した彼の肩を、一匹の長嘴怪が不意に貫いた。

「古川!」

古川陽が傷つくのを目にし、俺はかっとなって彼に駆け寄った。彼の前に躍り出ると、奴を傷つけたその長嘴怪を斬り殺す。

古川陽は扉を背に...

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