第51章 もう邪魔しないでください

涼宮寧音は、ほんのわずかに言葉を切った。

「……何か用?」

声には一切の起伏がない。受話器の向こうが、ただの赤の他人であるかのように。

その冷たさに、涼宮宇一は一瞬、息を詰まらせた。

喉仏がごくりと上下する。深く息を吸い込み、どう言葉にしていいか分からないものを飲み込むようにして、彼は言った。

「……ごめん」

たった三文字。けれど、ひどく重く、口にするだけで痛む言葉だった。

「寧音。今まで……俺たちは、お前にひどいことをしてきた」涼宮宇一の声は沈んでいる。「俺……一度、会えないか。直接、話したいことがある」

寧音は、すぐには答えなかった。

前の人生で、死ぬその瞬間まで望んで...

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