第192章

「あなたもね」

葉原遥子の頬が微かに朱に染まる。彼女の声は少しだけ震えていた。

「メリークリスマス……空」

高橋空は、静謐で優しい眼差しを彼女に向けた。彼はふと口元を緩めると、テーブルの上のタブレットを開き、クラウドからある録音データを呼び出した。

「これを聞いても、怒らないと約束してほしい」

葉原遥子は目を細めた。高橋空が何をしたのか、おおよその見当はついている。彼女はしばらく彼を見つめていたが、やがて諦めたように息をついた。

「ええ、いいわ。怒らない。でも、次に何か企むときは事前に教えてちょうだい」

「約束する」

高橋空の声色が柔らかくなる。彼は一瞬言葉を切り、ゆっくりと...

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