第15章 屈辱

 

池田夫人の声が背後から飛んできた。苛立ちが滲んでいる。

「暁月、何その態度? 花依がせっかく話しかけてるのに、なんで冷笑するのよ?」

池田暁月は足を止め、横目で彼女を見た。

その視線に池田夫人は一瞬たじろいだが、意地で言葉を継ぐ。

「いい? あんたはもう池田家の人間じゃないの。こっちに取り入ろうなんて思わないで。あんたはあんた、私たちは私たち。これ以上、私たちに会おうなんて考えないこと!」

暁月はゆっくりと振り向き、正面から向き合った。

「私は病院で誰かを探しに来たわけじゃない。でも、あなたたちは違う」

淡々とした声。

「あなたたちは新井爺様のところに来た」

池田夫人の...

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