第151章 本物令嬢

司会が口を開いた。声は宴会場いっぱいに反響し、ひとつひとつの言葉が澄み切った重みをまとって届く。

「ご来場の皆さま、本日はお忙しい中、宮本家のお披露目の宴にお越しいただき、誠にありがとうございます」

「本日、宮本家がこの席を設けましたのは――皆さまに、ある一人の方を正式にご紹介するためです。運命のいたずらで一時は遠ざけられながらも、ついに家へ帰ってきた子どもを」

新谷若夜がマイクを受け取った。

指先がわずかに震える。けれど彼女は深く息を吸い込み、こみ上げる涙を喉の奥へ押し戻した。

視線が人垣を貫き、池田暁月へと落ちる。

「二十年前、私は町の病院で娘を産みました。ですが、あのときの...

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