第160章 告白

「前に言ってたよな。婚約なんかに縛られたくないって」

「約束した。婚約を盾にして、おまえに何かを強いるつもりはない。けど今夜だけは、ここにいる全員に知ってほしいことがある。――俺は、おまえを口説いてる」

「おまえが誰の娘でも、称号があろうがトロフィーを抱えていようが関係ない。俺が一生をかけて隣を歩きたいのは、おまえだ」

声は大きくない。だが周囲の数卓の客は、はっきり聞き取った。

新井飛鳥がH城の経済界で知られているのは、甘さでも色気でもない。

冷酷――それが彼の代名詞だ。私情を表に出すことなど、これまで一度もなかった。

その新井飛鳥が、街の名士たちの目の前で、池田暁月を「追いかけ...

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