第46章 余計者

池田暁月はその視線を受け止めても、表情ひとつ変えなかった。

「なに? 助けたからって、なかったことにできるとでも? よくそんな軽い口きけるね」

新井飛鳥は容赦がない。

宮本明珠はその目に射抜かれ、胸の奥がひゅっと縮んだ。涙はますます溢れるのに、言い返すことはやめて、すぐ新谷若夜へ向き直る。

この家で、いちばん「弱いところ」がどこか。彼女は知っている。

――ママは、いちばん私に甘い。

「ママ……」

宮本明珠の声は、今にも切れそうな糸みたいに細い。涙がぽとり、ぽとりと手の甲に落ちる。

「さっきのことは私が悪かったの。お姉ちゃんがまだ怒ってるなら、もう一回謝る。――お姉ちゃん、ごめ...

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