第55章 満点

「池田暁月くん――」

馬田副校長は顔をこわばらせ、眼鏡を押し上げた。

「君の入学資格には疑義がある。調査が終わるまで、自宅待機だ。YSデザイン学院は創立六十年、不正な手段で入学した学生を一度たりとも許したことはない。

事実が確認され次第、即刻退学。情状酌量は一切なし」

言い切ると同時に背筋を伸ばし、見物している学生たちへ視線を滑らせる。注目を浴びる「権威」の感覚に酔うように。

池田健永は顎を上げ、報復の快感を隠しもしない表情を浮かべた。

宮本明珠は階段の上で、瞳の奥の光を隠しきれずにいる。

池田暁月は馬田副校長を一瞥し、淡々と口を開いた。

「調べたんですか?」

馬田副校長は...

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