第56章 同門の争い

保坂校長は人だかりの中に立ち、須藤怜と松本笑子の不服そうな顔をひととおり眺めると、ひそひそと囁き合う学生たちへも視線を流し――ふっと、口元だけで笑った。

「自分を証明するチャンス? ほら、今ここにあるじゃないか」

そして池田暁月へ向き直る。声音は穏やかなのに、言葉には揺るぎない確信が滲んでいた。

「池田くん。ゴールドフェザー賞の準決勝ルールが、さっきメールで届いた。――課題制作、48時間の完全隔離。現地審査で、全工程はライブ配信だ」

さらりと告げてから、きっぱりと言い切る。

「アジア全体で通過枠は3つ。国内の有名大学からトップ層が揃って出てくる。国際デザイン界でも、これ以上ないくら...

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